
おじ様がジュエリーデザイナーの彼女の薬指には、ゴージャスな婚約指輪が輝いていました。
宝飾業界に従事している人なら、一見すればダイヤモンドの何となくの品質は判ります。
今の人達の平均が0.25ctが多い婚約指輪の中で、それは猛烈に大きく枠も個性的でメレーダイヤモンドが周囲に輝いていました。
こだわったデザインを考えていながらも、手作りしたいとの想いは感じたので、お話を伺ってみると、今まででベスト5に入る位、職人泣かせのデザインでした。
依頼のあったデザインは、いわゆるカットリングでした。

カットリング
表面がキラキラ幾何学模様の様にシンメトリーでカットされてる指輪の事を言いますが、実はこれ、マシンメイドで工業製品なのです。
固定されてる指輪に、高速回転のダイヤモンドカッターが表面を切削して、一定間隔で指輪を回転させ、次の面を切削していき、あのキラキラなカットリングにしているのです。
回転してるダイヤモンドカッターに対して、歯の形を変えたり、切削する指輪の角度を変える事で様々な模様を演出するのです。
手作りでのカットリング
機械でミクロン単位まで切削する精度のモノを、手作りで作るのは、相当な職人の技量が問われます。
更に、アトリエ花風里の手作り結婚指輪は、元になる原型に2人で文字を刻む事を推奨しています。

この指輪に2人で文字を刻ませる事を推奨しているアトリエ花風里では、いつも考えるのです。
文字彫をさせてない手作り指輪のお店は、それが2人が作ったという事を、どの様に証明してるのだろうかと・・・
この文字を3㎜幅の指輪に2人で刻む事すら、3割の成功率と低いのに、2.5㎜にしたいとの要望
2人で一つの原型から、サイズ違いのカットリング、それも出来れば同じピッチで・・・
更にゴム型を利用して2つを作ったとしても、どちらかの指輪のデザインピッチに犠牲が出てしまうのです。
サイズ直しをする時もそうです。
縮むか伸びるかするデザインのワンパーツが変形するのです。
一般のお店では、サイズ直しの対応をしない事の方が多いですので、この様なデザインを選択する時のディメリットでもあるのです。
今回のケースでは、お互いの原型を、お互いが作り、そこに文字を刻んでもらい、それぞれのサイズに金属にしてから、職人が一点づつヤスリで指輪を削る方法で対応しました。
2.5㎜幅の手彫りの刻印の文字が飛び出した部分は職人が消して調整すると云った処理にも対応します。
市販で売られてる90%以上のデザインはお2人で作る事が可能です。
今回の様に、工業製品のジャンルにはいるデザインは、やる事は可能ですが、職人の技術を多く使う事になります。
この職人を使う時間の差が、お見積りとして変わってくるのです。
フルオーダーで、デザインから加工まで職人にゆだねる結婚指輪もありますが、オーダーメイドとも云われるそれらが一格的に高くなるのも頷けるのです。
自分達らしい結婚指輪とは?自分達が一生着けたいと考える結婚指輪は、どんなデザインですか?
お気軽にご相談くださいね。