「もっとお客さまの為になる仕事がしたい」 −こだわり続けるオーナーの思い
この仕事をしていると時折、何年か前のお客さまから嬉しいご報告をいただきます。 「赤ちゃんが生まれました」「子どもが3歳になったよ!」 など、ご家族で幸せそうに笑っている写真とともに拝見させていただくと、こちらまで幸せな気持ちになります。 このようなご報告をいただく度に、「おふたりの幸せづくりに少しでも貢献できたのかもしれない」 と嬉しい気持ちになります。
今でこそ、このようにおふたりの幸せに関わることができていますが、独立してこの事業を始める前は、組織の人間として動くことで多少の弊害も感じていました。 その頃は会社の方針や条件に縛られて、必ずしもお客さまのご要望に応えられないときもあり、本当に歯痒い思いをしたこともあります。
お客さまと接する中で、「おふたりに本当に喜んでもらうには?」 と常に考えるようになり、ただ指輪を作るだけでなく、長く続く幸せな結婚生活を送るためのお手伝いをしたいとの想いを強くしました。 そして、その想いを実現するために、当時としてはまだ珍しかった手作り指輪のアトリエを自らスタートするに至りました。
手作り指輪で大切なのは、自分たちでデザインすること
手作り指輪の長所の一つとして、「自分たちで話し合いながらデザインを考えることが、自分たちの人生について、あらためて深く考える大きな機会になる」 ということが挙げられます。
自分たちが生まれてから出会うまでに歩んできたこと。 他人同士だったふたりが恋人になり、結婚して家族になって歩み続けるこれからのこと。 こうしたことを考え、デザインに反映させるからこそ、世界に1つだけのオリジナルのデザインとしての価値が高まります。 つまり、自分たちの過去と未来全てを象徴するものになるのです。
既製品の指輪は美しいですが、自分たちとは関係のない誰かがデザインしたものなので、自らデザインした指輪のような愛着を持つには及びません。 そのため、既製品から選ぼうとしても、どんな指輪が自分たちに合うか分からず迷ってしまう人もいます。 「色々な指輪を見たけど、結局どんな指輪がいいのかわからなくなった・・・」 と困惑しまう人たちは、その違和感を感じているのでしょう。
アトリエ花風里の手作り指輪は、自分たちにふさわしいデザイン、つまり “自分たちらしさ” とは何かをあらためて考え、デザインに反映させます。 だからこそ、自分たちにピッタリなものに仕上がるのです。
自分たちのオリジナリティーや大切にしているもの、今後の目標や願いなどについて、ふたりでじっくりと話し合うことで一つのデザインができあがります。 その過程が、お互いをより深く知り、ときには励まし合い、ときには笑い合いながら、深い夫掃関係を築いていくきっかけになると考えています。
手作り指輪のデザインは、たった数分考えただけでパッと思いつくようなものではありません。 お金を払えば手に入る既製品とは違って、デザインを考える作業というのは大変ですが、この自分たちで話し合う過程こそが、私が考えていた「本当にご満足いただけるジュエリーに仕上げること」、そして「長く続く幸せな結婚生活を送るためのきっかけになる」と信じています。