デザインを考えるヒント
アトリエ花風里の手作り指輪は、お客さまが自由にデザインできるため、どの様なアプローチでデザインを考えるかとても悩まれると思います。 ここでは、その考え方のヒントとなる要素をピックアップしました。 自分たちの指輪をイメージする際の手助けになれば幸いです。
デザインテーマ・モチーフ
市販の指輪や作品例を参考にしながら、好みのデザイン要素を取り入れるのも良いですが、お客さま自身のアイデンティティや想いなどを指輪のデザインとして表現することもお勧めです。
たとえば、結婚指輪に「二人の変わらぬ愛」をハートで表現したり、婚約指輪に「贈る相手が大切にしている趣味」の要素を取り入れたり、といった具合です。こうしてデザインされた指輪は、決して量産品では手に入れることのできない、より一層思い入れのあるものになります。
ストレート・S字・V字
基本的な指輪の形状として、ストレートやS字・V字など曲線のデザインがあります。
関節が太い方は、装着中に指輪が回転しやすい傾向があるため、ストレートなデザインがお勧めです。 薬指と隣の指の高さの違いが気になる方は、バランスを取るためにS字デザインがお勧めです。 また、V字の指輪はデザインによって指を長く見せたり短く見せたりする効果があるので、装着したときのバランスを考えて選ぶと良いでしょう。
甲丸・平打
指輪を切断したときの断面が丸みを帯びている形状を「甲丸」、四角い形状を「平打ち」といいます。
若い世代にはシャープなラインが好まれる傾向がありますが、比較的アクセサリーとしてのファッション的な要素が強くなってしまいます。 結婚指輪として、20年後、30年後の自分をイメージして選ぶことも大切です。 最近では、甲丸・平打ちの中間のデザインを希望される方も増えてきています。
幅・厚み
最近のトレンドとして、細くて軽い華奢な指輪が人気を集めていますが、耐久性を考えるとある程度の厚みが必要です。 結婚指輪のように長期間身に着けることを考えると、形状が崩れる可能性がある華奢なデザインはあまりお勧めできません。
ただし、逆に厚みが2mmを超えると、装着感に違和感が出る場合があります。 耐久性や装着感などのバランスを考えて、当アトリエでは1.7mmをお勧めしています。
地金の色
プラチナ、シルバー、ゴールドの色の違いはもちろん、金の中にもイエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールドなどがあります。
同じデザインでも、地金の色によって印象が大きく異なります。 たとえば、男女同一デザインの結婚指輪でも、地金の色を変えることで、それぞれ違った印象に仕上げることができます。
また、肌なじみの良い色の指輪は、身に着けたときに自然な印象を与えます。 身に着ける方の肌色に合わせて地金を選ぶことも、お勧めできる方法のひとつといえます。
地金の種類と予算
使用する地金の種類や量は価格に大きく影響します。 そのため、予算とのバランスを考えながらデザインすることが重要です。
また、地金の種類も先入観に囚われず、柔軟に検討してみると良いかもしれません。 たとえば、高価な18金に対して10金は安価な上に、硬く傷つきにくいというメリットがあり、見た目もそれほど大きな違いはありません。
デザインの複雑さも価格に影響します。 場合によっては、デザインの奇抜さなどで個性を出すよりも、内文字に想いを込めるなど工夫することで予算を抑えるのも、一つの良策かもしれません。